2014年3月21日金曜日

夢十夜




突然ですが、
夢日記」ってつけたことありますか?


夢は実はいろんなインスピレーションを私たちに与えてくれている、
忘れてしまうにはもったいない・・・
というような話を最近耳にして、
試しにちょっとつけてみたんです。

なんでも、
記憶力が向上するやら、
楽しい夢が見れるようになるやら、
視野が広がるやら、眠りの質が良くなるやら、
いろいろ魅惑的な噂があるんですよ、夢日記。

そんなわけで、やってみた。
そしたら、いろいろ面白いことがありました。

現実と非現実の間をふらっと行き来するような・・・
今日は、そんなちょっぴり不思議なお話。



◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


第一夜


こんな夢を見た。


新しく綺麗な家に自分が住んでいる。
その裏口にまわってみると、家の外にスタンド型の灰皿が2本置かれていて、通りすがりの男の人たちがたむろして煙草を吸っている。
「ああ、ここは家なのに、まるで喫煙所のようになってしまった。なんで灰皿なんて置いたんだろう」
そんなことを思った。


その夢を見てから少しして、家のすぐ側にコンビニができた。
ある日帰ろうとすると、コンビニの裏手で煙草を吸っている男の人たちがいた。
「ああ、家の近くが喫煙所のようになってしまった。」
ふとそう思った時、
似たようなことを既に夢の中で考えていたことに気がついた。



第二夜


こんな夢を見た。


というか、ストーリーは特にないのだけれど、
朝起きたとき、ある女性の名前が頭に残っていた。
忘れないようにとりあえず夢日記にメモしてみた。

オオバクミコ

知り合いにもそんな人はいないし、
特に聞いたこともない名前だった。


それから数日経って、家に帰ってきた時に何となくテレビをつけた。
ある芸能人にまつわる再現ドラマが流れていた。
再現ドラマが終わると、本人と、名前のテロップが同時に映った。

大場久美子

という女優さんだった。
(この方知ってますか?私、知っていた記憶がないのですが・・・。)



第三夜


こんな夢を見た。


会社の人事課の男性に、私がいかに元の部署に戻りたくないかを力説している。

「別にあの部署が嫌なわけではないんです。でも、私、新しいところに行きたいんです。いつも新しい場所で、違うことを経験したいんです。私はそうしていないとダメなんです」
話を聞いていた男性も、最後には納得してくれたようだった。

夢から覚めて、びっくりした。

そんなこと思ってたの?わたしよ。

そろそろ、自分の4月からの異動先が決まる時期だった。
今はちょっと外部にいて、元いた部署に戻る可能性と、新しい部署へ行く可能性と、半々だった。
まあ、元いたところに戻るのもありかなあと、思っていたはずなのに。

そうか、わたしはいつも新しいところにいたいんだ。そうなんだ。
それが本音なんだと、なんだか妙に納得した。
どの部署になるんだか知らないけど、自分のほんとの気持ちを知っておくことが、なんだかすごく大事な気がした。


その後、数週間して、人事課から連絡がきた。
元いた部署に戻ることになった。

一応今後の意向を聞かれたので、
目の前の男性に向かって、私はおそるおそる喋り出す。


「別にあの部署が嫌なわけではないんですが、でも、私・・・」



第四夜


こんな夢を見た。


シンガーソングライターらしき男性が歌っている。
私はその歌を聞いたら体に電流が流れたようになって、動けなくなってしまう。
たぶん感動なんだけど、それすら自覚する間もないくらい、心奪われて。

目が覚めたとき、歌詞もメロディも一節だけ覚えていたから、慌ててメモした。
僕は君に会いたい
 そんな言葉と、心の琴線をぐらぐら揺らす美しいメロディ。


夢の中で音楽が聞こえる、という経験があんまりなかったから(でもその時は確実に聞こえたのです) 、すごく印象的だった。
どう考えてもさっぱり聴いたことのない歌だったから、なおさら不思議だった。


それからしばらくして、ひょんなことから、あるアーティストに興味を持った。
名前はなんとなく聞いたことがあったけれど、曲は聴いたことがなかった。
知人とその話をしていたところ、

「その人と言ったら、この曲ですよ」と、お勧めの一曲を教えてくれた。


なんとも言えない変な予感に襲われながら、視聴してみて・・・
曲がサビにさしかかったところで、わかってしまった。
たぶん、私があの夢の中で聞いたのは。


秦 基博 「鱗」




もちろん、まさかね、と思ったし、
こじつけが過ぎるよな、とは私も思ったけれど、
一番盛り上がるところの歌詞が
君に今会いたいんだ
だから、自分を誤摩化せない・・・笑


言葉もメロディもちょっとずつ違うけど、何より、
聞いた時に動けなくなるようなあの感覚。
夢の中と、一緒だったんですよねえ。

秦さん、ひょんなことからライブで見れることになったので、楽しみです。



◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇



・・・十夜としておきながら、ここまでです。笑
さすがにそんなに不思議なことばっかり起きないですわ。


ともかく、以上のことを通じて分かったのは、


私たちは、ほんの近い将来に自分の身に起きるようなことは、大体あらかじめ知っているということ。

・正確ではなくて、ちょっとずつ何かがズレてはいるけど、夢は未来の情報を私たちに伝えてくれていること。(このズレ方が混沌としてて面白いなぁ)

・これは限られた人が持てる特殊能力なんかではなく、本来誰にでも備わっている力だということ。


だって、私でも見れるんだから、きっと誰でも見れますよ。ふつーに。
まあ、保証はできないけれども。笑
本当はみんな知ってるはずなのに、忘れてるか、忘れたことにして封じてるんでしょうね。


「夢日記は、現実と非現実の境目が分からなくなるから危険だ」

という説もあるそうで、
まあ、その良いところも悪いところも信憑性は謎ですが、
つけてみたら案外面白いことが起こるかもしれませんよ。






夢を外へ連れ出して
妄想その手で創れば
この世が光 映すだけ
(星野源「夢の外へ」より)



自分は首を前へ出して冷たい露の滴したたる、白い花弁に接吻した。自分が百合から顔を離す拍子に思わず、遠い空を見たら、暁の星がたった一つ瞬いていた。
「百年はもう来ていたんだな」とこの時始めて気がついた。
(夏目漱石「夢十夜」第一夜より)



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