2013年9月5日木曜日

得意と苦手のウソ



先日、あるところでこんな話を聞きました。


「得意だからってやらなくてもいいし、
 苦手だからってやめなくてもいい。」


どういうことかと言うと、まあ文字通りなんですが、

たとえ適性があると言われたからって、
それをする必要はないし、好きになる必要もない。
でも、下手でも自分がやりたいと思うことなら、
絶対にやり続けよう。

ということ。

言われてみたら私もははーん、と思い当たるところがあって、
以前に経理の部署にいたのですが、
自分では正直言って、その仕事があんまりピンとこなかった。

経理にいると伝票を通じていろんな部署の人と話すから、
そういうのは好きだったんです。
いかに怒らせず、プライドを傷つけず、不備のある領収証をつき返すか(笑)
相手によって一番効果的な対応を考えたりするのは、好きでした。

けれど、本当に肝心の経理的なこと・・・
簿記や会計処理の知識を身につけたり、財務諸表を読み込んだりするようなことが、
どうしても好きになれなかった。面白いと思えなかった。
もちろん、そこにいたらやらなきゃいけないから、やるんですが。

そんな気持ちとは裏腹に、もともと細かい作業が好きだったこともあり、
正直なところ、なぜか経理課の上司には気に入られていました。
いろんな人に、向いてるね、適性があるね、とも言われました。
だから、これでいいんだと思っていたわけです。

得意なことなんだから、やっていればいいんだ。
たとえそこまで好きなことじゃなくても・・・。


ん?

ちょっと待てよ。それっておかしくない??


そう思ったのはつい最近、冒頭の話を人に教わってからです。
驚くことに、今まで疑問にすら思ったことがなかったのです。


もちろん、好きなこと=得意なこと、なら何の問題もないわけです。
苦手なこと=嫌いなこと、ならね。
でも往々にして、面白いほど、逆の場合が多いね。

ここは大事なポイントですが、そもそも、
人間ほんとに興味のないことは、苦手とも思わないそうですよ。
(確かにわたしの場合、建築が苦手だ、とか、イタリア語が苦手だ、とか思わない…)


ないですか?


そんなに好きでもないんだけど、なんか人より出来るみたいだから
(そう他人に言われるから)
何となくやってること。

本当はすごく好きなんだけど、なんか人より上手く出来ないから
(そう自分で勝手に思って)
あきらめてること。


もう一度書いてみよう。


「得意だからってやらなくてもいいし、
 苦手だからってやめなくてもいい。」


そんなわけない?
でも、もし万一、本当にそうだったら・・・
なんだか、ワクワクしてきませんか?

私はします。


まあ、サラリーマンである以上、さすがに部署は勝手に動くわけにいかないけど、
自分で選べることはけっこうあるのかもしれない。


実は小さい頃から楽器コンプレックスがあって、
周りの子みたいに上手くできないから私には無理だ…
とずっと思っているのですが、
本当はギターが弾いてみたいんです。昔から。

絶対、苦手なんですけどね。
でも、やってみようかなあ。
と思い始めました。
今すぐは無理でも、いずれ。

少なくとも、苦手だけれど好きなことをやることを、
自分に許可するだけでも世界は変わるような気がしています。


You are my inspiration. thank you...

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